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続「歯がキュキュッとする食物」 - datetaira’s blog

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先日、このブログに「菠薐草を食べると歯がキュキュッとする」ということを書いた。今日はその続編である。

いずれも先週の出来事なのだが、菠薐草と豚肉を用いた常夜鍋を僕なりに少しでも美味しく食べたいと思って「菠薐草の旨味はなるべく損なわずに、それでもシュウ酸を排除する策」を試してみた。

結果は失敗に終わり、僕は「歯の周りに相当な不快感を覚えながら」菠薐草を食べた。これはこれで美味しいものではあったのだけど…。

さて、その数日後、この間の日曜日のことだが「残っていた菠薐草を美味しく食べねばならん」と思い、これの調理に取り掛かった。

寒くなってきて「美味そうに見えて仕方のない菠薐草欲」に燃えてしまった僕は、先週の頭頃に二把の菠薐草を買っていた。一把は常夜鍋にして、その日のうちに食べたのだけど、そいつの持つ「キュキュッと感」を完全に取り去ることが出来なかったので、もう一把にはなかなか手が伸びずにいたが、そんな「キープ彼女を蔑ろにする優男」みたいなことをしていたら、その菠薐草もそろそろ適齢期を超えてきたので、ある種の責任を取るような形でそいつを食べることにしたのだ。

今回は(と言っても既に数日前のことなのだけど…)、菠薐草を僕なりに長めに湯掻いてみることにした。こうすれば「そこに含まれるシュウ酸も多少は抜けるだろう…」という期待によるもの。

それでも「青菜を食べる時の美味しさは、やはり青菜の青臭さとか歯応えによるもの」だろうと信じているから、菠薐草の青みとか歯応えは損なわれない範囲で前回よりも少し長めに湯掻いてみた。そして、塩茹でしたそいつらはすぐに笊にあげて水にさらしてみた。

こうすることで「シュウ酸は水に流すが、旨味や歯応えは極力残すことが出来るのではないか?」との推測によるものだ。

少し長めに茹でて、そして長めに冷たい水にさらしてみた菠薐草をバターソテーにする。

これは料理としては美味しいものだったが、そもそも僕は「バターを用いた料理はなんでも美味い」と思うような馬鹿さ加減があるので、これを美味いと思うのも突然のことなのだろう。菠薐草とは関係のないところでの、この料理に対する感想のように思う…。

肝心の「歯がキュキュッとする成分を除去出来たのか?」という点においては完全に連敗だった…。

以前、ウェブで「菠薐草を食べると歯がキュキュッとするのは何故か?」みたいなことを調べた時には「それは人それぞれの口中環境によるのだけど…」みたいなことか書かれたていたような気がする。

事実、この悩みを末娘に打ち明けた時には彼女は「私は全くキュキュッとしないけどね…」みたいなことを言い放ち、バクバクと美味そうに菠薐草と豚肉を食べていた。

「そこまで不快に感じるならばいっそ菠薐草を食べなければいいだけじゃん…」と思う方も多いのだろう。僕もそう思う…。しかし、そんな下らんことに取り組みながらも「それでも菠薐草のことを好きでいたい」という変な愛情を捨てきれずにいる。

これは過去に愛し合った(と思っている)女のことや一方的に好意を寄せていた人のことを忘れるよりも、なかなかに難しいことなのかも知れないようにも思う。


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