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トマトご飯を作る朝 - kazanekkoのあれやこれ

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こんにちは。

かざねっこです。

本日の題名は『トマトご飯を作る朝』です。

今週のお題「夏野菜」にも合うかなと。

ごゆるりとお付き合いいただけると嬉しいです。

 

朝、目が覚めた瞬間に

飛び起きた。

カーテンの隙間から

日が差していたから。

今日は午前中に

歯医者さんを予約していて

それまでに家事をなるべく

済ませておきたかった。

休日くらい、ゆっくり朝は

寝たいのだけれど

三ヶ月に一度くらいのことだから

仕方がない。

ぼーっとした頭で

キッチンに入る。

まずは朝ごはん作りからと

冷蔵庫からトマトを取り出した。

いつもはミニトマトなのだけれど

ここ数日は大きなトマト。

買い物担当の主人曰く

最近はいいミニトマト

見つからないらしい。

パックから取り出したら

ひとつが少し柔らかくなっていて

それを触った瞬間に

炊飯器で炊いたご飯のど真ん中に

どでんっとトマトが入った画が

頭の中に思い浮かんだ。

なぜだろう?

なぜかしら?

子供のころ、時々、母が作ってくれて

それは、まあ、

まずくはなかったと思うのけれど

好き好きというものがあるし

なんとなく、子供達が

というか、特に主人は

トマトに火を通したものは

苦手だから

それをわざわざ今日

作らなくてもいいんじゃないかと思いつつ

私の中ではすっかり、もう

そういう気分になってしまっていた。

お米を洗って炊飯器に入れて

水は線より少し下まで。

そこに大きなトマトを丸ごと一個!

と言いたいけれど

あまりトマトの主張が強すぎると

不満がでそうなので

我慢して三分のニくらいを

適当な大きさに切って入れる。

そこに鳥ガラスープの素とお塩を少し

無塩のバターを一片に

オリーブオイル少々。

あとは炊飯器のスイッチをON。

ご飯を炊いている間に

玉ねぎと人参をみじん切りにして

フライパンで炒める。

途中で、豚こまをキッチン挟みで

チョキチョキ細かく切って追加。

塩で味を調えておく。

 

昔、私はトマトというものが

あまり得意ではなかった。

あの、水っぽくて、

噛むとぐじゅっとする感じ。

食べられるけれど

わざわざ食べようとは思わない。

ただ、とあるトマトに出会ったとき

その概念はがらりと変わった。

それは、たまたま母が

短期のバイトをしていたとき

仲良くなった方のお子さんが

トマトを専門に作っている

農家さんだった。

そのトマトは

作るのに手間隙がかかるため

あまり量が作れず

そのほとんどは

東京方面の料理店などに

卸されているものだった。

そのトマトはまず

見た目から違った。

表面は艶やかで張りがあった。

見ただけでも中身が

ぎゅっと詰まっている感じがした。

実際、手に持っていみると

ずしりとした重みがあった。

大切に作られたということが

伝わってくるトマトだった。

食べてみて、さらに驚いた。

今まで私が食べていたトマトと

全く別物だったのだ。

青臭さは少なくて

果肉はしっかりとした噛みごたえがあり

水っぽさはまるで感じられない。

甘味と酸味のバランスがよくて

後味はさっぱり。

果物というには

少し甘味が少ないけれど

しっかり冷やしたものを

一切れ食べると、もう

止まらなくなる。

そのまま丸ごと一つ二つ

ぺろりと平らげてしまう。

出会いというのは本当に大事。

最初に食べたトマトがこれだったら

私は絶対にトマト好きになっていた。

切ったトマトをつまみながら

美味しいものっていうのは、

東京へ行っちゃうんだなぁ。

なんて、ぼんやり考えていた。

 

そのお気に入りのトマトが手に入ると

必ず作る料理がある。

トマトの冷製パスタ。

シンプルな分

トマトそのものが味が

全面に出る料理。

パスタといっても

使うのは素麺。

ほんとは

カッペリーニという

パスタを使うそうだけれど

素麺でも十分、美味しく頂ける。

トマトは角切りにして塩を振り

冷蔵庫でしっかり冷やしておく。

素麺は固めに茹でて

しっかり水洗い。

トマトから出た水気を軽く切り

オリーブオイルと混ぜたら

茹でた素麺に和えるだけ。

 

年に一度くらいのご馳走。

ただ、トマト自体が本当に美味しいから

なにも手を加えず

そのまま丸かじりで頂くことも

多々あり・・・。

 

さてさて

炊き上がったご飯にまんべんなく

トマトがいくように混ぜる。

というよりも、

トマトが入っていることがバレると

食べずして反発をくらう

可能性があるので

必死に混ぜる・・・。

と、その途中で

主人がキッチンにやってくる。

本当に、間が悪い。

ちらりと炊飯釜を一瞥、そして一言。

「なにを混ぜてるの?」

分かっているくせに。

一応「トマト」と答えておく。

それに対して

主人はなにも言わないし

顔の表情にもなにも出ていないけれど

ちゃんと伝わってるぞ

あなたの胸のウチ。

 

炒めた具とご飯を混ぜ合わせて

彩りに枝豆を加える。

入れたトマトの量が少ない分

トマトの旨味だけが

全体に行き渡っている感じで

私には少し物足りなさがあるのだけれど

主人&子供達にはこちらの方が良いらしい。

主人以外には

トマトが入っていると気付かれず

トマト嫌いの末っ子含め

ぺろりと皆さん平らげた。

 

自分が求める味と

家族の好む味。

味の調整が難しい・・・。

仕上がりはトマト風味のご飯に

 

 

最後までお付き合いいただき

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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